などと言うと、学習塾の立場からするとあまりよろしくないのですが、
20年以上前に館林で同じく学習塾をやっていたころ、非常におもしろい生徒がいました。
故意ではないのですが、やることなすこと、どこかずれていていつも笑わせられていたので
常々「お前将来吉本行けよ!」と言い続けていました。
そして彼は本当に吉本に行ってしまいました。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが
ロバートの一員の山本君です。まさか本当にそちらの道に進むとは思っていなかったので
知った時は驚きましたが、彼は人生の成功者だと思います。
決して勉強はできませんでしたが…
勉強ができない子は、最終的に国語ができません。例えば数学の文章題などでも問題を解く以前に問題が何を聞いているのかさえ理解できないのです。
これは、明らかに読書不足がもたらす弊害です。
また、古文、漢文など結局は戦争と恋愛の話が多いです。
以前いた生徒でこんな子がいました。成績優秀で非常に真面目だったのですが、全く遊び心を持っていませんでした。国語の問題で恋愛の話がありました。私はよく主人公の気持ちになれと言うのですが、彼女は言いました。「私は恋愛をしたことがないからわからない。」と
勿論無理に恋愛をしろとは言いません。では、どうすればよいか?
それが読書なのです。読書をすることによって疑似体験することが重要なのです。
では何を読ませればよいか?これは非常に多くの親御さんに聞かれます。
答えは「何でもよい。」です。活字があまりにも苦手ならライトノベルや漫画でも良いぐらいです。
まずはいろいろな本を与えてみてください。そのなかにきっと本人が興味を持つ分野があるはずです。
そして自らその分野の本を求めるようになったらしめたものです。
また読書不足のもたらす弊害は他にもあります。勉強をしていても何が重要かがわからないのです。
真面目なのになかなか成績があがらないという子供に多くみられます。
勉強に時間は費やすけれどもポイントがわからないので、全般的に薄くなってしまい、テストの点数に直結しないのです。
そしてもうひとつ重要なのは作文が書けないということです。これは中学校なので相当成績上位の
子供でも多く見受けられます。栃木県の県立高校の入試問題の国語には必ず作文の問題がでます。そして配点も100点中20点と大きなウェイトを占めています。文章力を補強するためにも読書が必要なのです。
子供たちに勉強を教えてると良く言われるのが「方程式なんて将来使わないじゃん。」です。
そんな時にはこう答えます。「確かに方程式自体は使わないかもしれないけれどその時に使った頭の使い方は将来もするんだよ。」と
将来の夢を語る子が減ったことは前述の通りですが、そんな中でも女の子には美容師やペット関連が人気の職業です。そして良くそういう子供たちからは
「専門学校に行けば良いから、勉強なんてしなくていいじゃん。高校も適当でいいじゃん。」
などという声が聞かれます。そんな時は「どんな職業をするにも、また社会人としてやっていくためにも常識は必要。高校生までは,
勉強というよりもその常識を学ぶ期間なんだよ。」と答えることにしています。